新規開業のクリニックに
勤める上での心構え
新規開業を控えて就業したスタッフの皆さんに持っていてほしい心構えについてお伝えします。
臨床経験豊富な院長も
「開業は初めて」が当たり前
院長先生は開業にむけて最も早くから
準備をしてきた方。人一倍思い入れは強く、
経営のための勉強はしていますが、
自分で開業自体は初めてなのが当然です。
開業後、院長自身も経営しながら学んでいくことだって多いもの。
診療のことは長年の臨床経験をもとにできますし、マネジメントや分院長の経験はあっても、
自分で何千万円もの借金を決意するのとは別物です。
物件選び、機材の選定、人材の採用などを経て、いざ開業すると予想外の出来事がおきたり、
経験のない雑務に追われたり、院長が頭を悩ませることも少なくありません。
その結果、予定ほどはうまくいかないことが出てきたら軌道修正や方向転換が必要な場面は、
ほぼ確実に出てくるでしょう。
これまでに歯科クリニックでの勤務経験がある方も、新規開業のオープニングは同じ職種と言えども、全然違う仕事だと思うのがよいでしょう。
既存クリニックのようにルールや仕組みが整っていないことも多く、当初決まったことが突然変更になったり、ルールが新たに作られたりすることが当然のように出てきます。
急な変更に戸惑う人、反発を示す人もいますが、「よいクリニックをつくろう」とするための院長の試行錯誤だと捉えることをおすすめします。
草創期の変化を楽しもう
オープニング(開業)という一度しかない
タイミングに携われたことを誇りに思って、
変化を楽しんで仕事に取り組むと、自身にもプラスの経験になるのは間違いありません。
そもそも院長も皆さんの雇用を決めたときに
「一緒にいい未来を作ろう、いいクリニックをつくろう」と決意したはず。
日々働いている中では、小さなトラブルも含めてさまざまなことが起こるでしょう。
それでも変化を楽しみ、院長と一緒に試行錯誤を続けてみてください。
少しずつ地域に愛される歯科クリニックの姿ができあがっていくはずです。
院長の仕事は診療だけではなく、経営、広報、人事、雑務など多岐に渡ります。
そして院長は孤独です。
内覧会事業を行う当社はこれまで何百、何千という新規開業のクリニックを見てきましたが、なかには開業数ヶ月で、「院長VSスタッフ」のような構図ができてしまい、スタッフが全員退職してしまう事例もありました。せっかくのご縁でオープニングメンバーに選ばれたからこそ、求められているのは対立ではなく、院長の側に立って院長のサポートをすること。
オープニングスタッフとしてクリニック経営を軌道に乗せた経験は、今後のご自身のキャリアにもプラスになります。
パーフェクトなリーダーなんていません。
院長の足りないところを見つけたら、スタッフで少しずつ穴埋めしましょう。
患者さんはスタッフや院長の関係、連携できているかをよく見ています。
連携の取れたクリニックは、徐々に地域に欠かせないクリニックに成長していきます。